最近、当院で非常に希望される方が多いので、前回の唾液検査(サリバテスト)についてもう少し詳しく書いてみます。
サリバテストではどの様な事が分かるのでしょうか?
①唾液の量
検査では味のないガム(ちなみに美味しくないです)を5分間噛んででた唾液の量を測定します。
唾液には虫歯の菌に対する様々な良い影響があるので、その量が少ないと虫歯のリスクが高くなると考えられます。
緊張やストレスで唾液の量は少なくなるので、皆さんも経験があるかと思いますが、人前での発表など舞台に立つと口が渇くのはそのせいです(笑)。
また、唾液の量は朝よりも午後の方が増えたり1日の中のでも差があります。
ですので、寝起きに口臭が気になるのは唾液の量が減少してお口の中を洗う作用が低下することによって起こります。
②唾液の緩衝能(かんしょうのう)
唾液の大きな作用に酸性やアルカリ性に傾いたお口のなかを中性に戻そうとする働きのことです。食事や間食のあとは、虫歯の菌が作り出した酸によって表面が溶かされはじめます。
「緩衝能が高い=中性に戻す力が強い」と歯の溶けている時間が短くなるため虫歯になりにくいとされています。
③ミュータンス菌量
1番有名な虫歯の原因菌の1つ。歯に付着するプラークの原因となったり、
酸を産生して歯を溶かしたりします。菌の数が多ければ当然虫歯のリスクは高いと考えられます。
④ラクトバチラス菌量(乳酸桿菌量)
ラクトバチラス菌も同様に虫歯の原因菌です。ちょうど歯の表面が溶けはじめるような酸性の環境で増えるといわれています。特に虫歯で歯に開いた穴の中に潜んでいるといわれています。
以上のことを各個人レベルで評価して患者さまそれぞれにあわせた予防法をご提案させて頂いております。
大人は勿論、唾液量の測定が可能なお子さんであれば検査できるので定期検診の際でも治療中の方も是非、ご家族皆様でご相談ください。
※写真は虫歯の菌を育てる「培養器」です。
オーブントースターみたいですけど違います(笑)