こんにちは!歯科衛生士の桜庭です!
わたしたち歯科医療従事者はお口の中の疾患に向き合う仕事ですが、それを円滑に進めるためには患者様の全身状態を把握することがとても重要なのです????
こちらは当院で使用している初診時に記入して頂く問診票です。全身疾患の有無を書いて頂く欄をしっかり設けてあります。
口の中を見るのにご妊娠の有無や血圧、飲んでる薬までもを把握する必要あるの?とお思いになる方もいるかもしれないですね????
実は歯科治療を行う上でそれらのことを私たちが知ってるか知らないかで治療に対するアプローチが大きく変わってきます。
『高血圧、降圧剤の服用』
例えば血圧ですが、治療に使用する麻酔には血圧を上げる作用のものがあるので、血圧が高めな方にはその作用がない麻酔薬を選択することになります。
また、降圧剤(血圧を下げるお薬)の一部には歯肉を増殖させてしまうお薬もあり、それにより歯周病が増悪してしまうケースもあります。
そういった方にはお薬を処方しているお医者様にお話をさせて頂き、お薬の変更をこちらからお願いするケースもあります。
『糖尿病』
全身疾患としては例として糖尿病を挙げさせて頂きます
糖尿病は、インスリン(血糖値を下げるホルモン)が少なくなったり効きにくくなり血糖値が異常に上がってしまう病気ですが、感染症にかかりやすくなる病気とも言われています。
歯周病は歯周病菌による感染症と言われているので、糖尿病の方は歯周病にかかりやすく、増悪化しやすいと言われています。
また、歯周病にかかっているとその周りの歯茎から血中に炎症にかかわる物質が身体に放出されて、上記したインスリンの働きを阻害してしまうことがわかっています。
つまり歯周病と糖尿病はお互いがお互いを増悪化させてしまうサイクルがあります。
逆に歯周病治療と患者さんによる歯ブラシを徹底して行うことで、血糖コントロールが改善した、という報告もあるので歯周病治療の重要性が注目され、日々研究が進んでいる分野でもあります。
『妊娠』
ご妊娠が口の中に及ぼす影響もあります。
妊娠中はホルモンバランスが崩れることにより、歯肉炎や歯周病にかかりやすくなってしまいます(妊娠性歯肉炎)
また、歯周病が与える早産や低体重児出産のリスクもあり、出産前のお口のケアがとても大切になります。
まだまだ書ききれませんが、全身状態が歯科疾患に与える影響はたくさんあります。
円滑な治療のために、問診票のご記入にご協力をお願い致します!????♂️