小児歯科
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川越歯科グループの小児歯科の特長
むし歯や歯肉をみる一般歯科医師と歯並びの専門である矯正医が総合的な視点でお子様の歯を守ります。
1無理な治療はしません!歯医者が苦手なお子様には練習から始めます。
緊急性のある場合(どうしても痛いときやケガなど)を除いて、お子様を抑えつけて無理やり治療をするようなことはありません。「歯医者さんは怖いところではない」と思ってもらい、お子様が自ら口を開けて治療を受けられるようになることを目指しています。
多くのお子様は病院に対して恐怖心をもっており、初めての診療でいきなり治療するのは難しいこともあります。そんな時は無理に治療するのではなく、歯科医院の雰囲気や治療器具、歯科医師に慣れてもらうことからはじめていきます。
最初は診療室のイスに座ることさえ難しかったお子様が、トレーニングによって治療を受けられるようになり、最終的には定期健診も自らすすんで受けるようになる、という形が川越歯科グループの目指す小児歯科です。
治療に連れてきて頂く保護者の方の協力も必要ですが、その結果得られるものは必ずあり、お子様の成長をご家族と共に実感できればと考えています。
2「むし歯を治療する」ことより「むし歯ができないように予防する」
一度むし歯になってしまった歯は、治療をしても完治するわけではありません。歯にできた穴を金属やプラスチックで修理しているだけです。そして一度修理した部分は長くても10年程度で、必ずまた再治療が必要な状態になるのです。
ですので、一番大事なことは「むし歯を治療する」ことでなく「むし歯ができないように予防する」ことです。
予防歯科とは
むし歯予防のための基礎知識
甘いものの摂取量・回数
一番虫歯になりやすい、おやつやジュースの取り方はだらだら食べることです。 これは大人も同じですが、同じ量でも一度に摂取する場合よりも回数を多く摂取するほうがはるかに虫歯になりやすくなります。
あめやガム、ペットボトル入りのジュース・スポーツドリンク、そして牛乳などは摂取する回数が多くなる傾向があり、虫歯になりやすいと考えられています。
歯磨きが嫌いなお子さん
当然ですが、歯を磨かなければ虫歯になります。小さい頃から歯磨きの習慣をつけましょう。虫歯の予防だけで考えると、 1歳6ヶ月までに、母乳・ミルクは卒業すること(卒乳)が大切です。それ以降の授乳により虫歯が急増することが報告されています。
また、哺乳瓶を使用する回数が多いと「哺乳瓶う蝕」という上の前歯 6 本の外側に限局、進行した虫歯ができますのでできるだけ口腔内を拭ったり、磨いたりしてください。
家族にむし歯がたくさんある人がいる
生まれたてのあかちゃんのお口の中に虫歯の菌はいません。ではどこからむし歯菌はくるのでしょうか ?実はお父さん、お母さんや周囲の方の唾液などを介し、少しずつ感染していくのです。
一般的には生後1歳7ヶ月~2才7ヶ月(乳歯の生えそろうころ)が最も注意が必要です。この時期を乗り切れば、むし歯になりにくいお口の環境になります。
お箸やストローを共用したり家族の唾液が触れたものが赤ちゃんのお口に入らないよう気をつけて下さい。
歯並びが悪いと‥
乳歯列期は基本的に歯と歯の間はすいています。この時点で歯同士が重なり合っていたり、永久歯と乳歯が混在している(混合歯列期)で歯並びが悪かったりするとブラッシングがしにくい為、むし歯になりやすいです。
むし歯予防のフッ素って何?
フッ素は一般的にむし歯予防に効果的であるといわれています。
それではどのようにむし歯予防に効果的なのでしょうか。
- カルシウムによる歯の再石灰化を促進する
- 酸性(歯の溶けやすい環境)でも再石灰化を進める
- むし歯に強い歯をつくる
フッ素は最終的には歯の表面にあるエナメル質に取り込まれ、フルオロキシアパタイトやフッ化アパタイトを形成します。 これらは、もともとの物質であるハイドロキシアパタイトに比べて結晶が丈夫なため化学的に安定度が増します。このため、むし歯の原因となる酸にも強い歯を作ることができます。
フッ素はさまざまな形でむし歯予防に使われています。
歯の再石灰化を進めるには、だ液中のフッ化物濃度が最低でも0.1ppm必要であるといわれています。
たとえば、海外などでは水道水に1ppmのフッ化物を添加することによって、むし歯予防に大きな効果をあげています。これは特にフッ化物配合のセルフケア剤(歯磨きなど)が普及していない地域で効果的だといわれています。
そして、わたしたちが一般的に使っている市販のフッ化物配合(=フッ素配合)の歯磨き剤には900ppm程度のフッ化物が配合されています。
さらに歯科医院でむし歯予防として行われるフッ化物塗布では、9,000ppmという高濃度のフッ化物を含む薬剤が用いられます。
永久歯が生え揃う中学生くらいまでに年数回フッ化物塗布を行うと、むし歯予防に効果的とされています。
3お子様の歯ならびを簡単な装置で矯正する「咬合誘導」のご提案
子供はちょっとしたきっかけで歯並びが悪くなることが多いです。 例えば指しゃぶりの時期が長いと下の前歯は内側に入り、上の前歯は外側に傾いてしまい いわゆる「出っ歯」になってしまうことがあります。 逆に下の前歯が上の前歯より外側にあるような「受け口」の場合、木のへら(アイスの棒など)を噛んで上の歯を前にグイグイとテコの原理で押し出すようにして、受け口を治す癖をつけるテクニックもあります。
こんな方法で本当に治るの?と思われるかもしれませんが本当に治ります!木べらテクニックに関する研究や論文も存在するほどです。 比較的軽度であればこのような方法で改善も期待できるのですが勿論、適応できない場合もあります。小児の歯は思いのほか動きやすいため、成人に比べ治療期間も短く治療費用が抑えられることが特徴です。
お子様の場合、はりがねを使った矯正ではなく、取り外し式の簡単な装置でもなおることがあります。 矯正歯科は矯正治療のみを行い、むし歯の治療や抜歯は一般歯科へ、ではなく、矯正治療から虫歯治療をトータルで行うことで、皆様のお口の中をよりよい環境へ改善していくことを目標としています。
番外編)子供はむし歯以外にも注意が必要!?
歯の脱臼・亜脱臼
特に歩き出した頃1~2才の小さいお子さんに多くみられます。
転んでぶつけてしまったりして歯に外力が加わり、歯と骨の間にある歯根膜と呼ばれる組織が断裂することを脱臼といいます。
完全脱臼:歯が骨から完全に抜け落ちてしまう状態
亜脱臼:歯が揺れたり位置が移動してしまう状態
レントゲンを撮り、歯の破折や骨折の有無を確認します。
その後歯を消毒し両脇の歯と動かないようにしてから、特殊な接着剤やワイヤーで固定します。歯が抜け落ちてしまったり位置が移動してしまっている場合は、歯を正常な位置に戻してから固定します。
また、ぶつけた衝撃で歯の中の神経が死んでしまった場合は、神経を取り除く神経治療(根管治療)が必要となってきます。
万が一、歯が抜け落ちてしまった場合は牛乳やコンタクトの保存液の中にいれて歯科医院へお持ち下さい。汚れていても水道水でゴシゴシ洗ったりせずにできるだけ早めに歯科医院を受診してください。
口唇裂傷
4歳くらいから多くなるのが、ぶつけて口唇や頬の粘膜を切ってしまう外傷です。基本的には、ガーゼ、ティッシュペーパーなどで出血部位を軽く押さえてください。子供は唾液の量が多いので出血しているように感じますが、ほとんどが数分で止血していることが多いです。
傷が浅くすぐ止血していれば、早急に受診する必要はないでしょう。
しかし、歯がゆれていないか、かけている歯はないか、お口の中に破片などがないか等も注意が必要です。
口の中の傷は、成人と比較すると治りが早いと言われていますが気になるようでしたらすぐに歯科医院を受診してください。